おやじバンドを組み、何度かスタジオに入りました。
スタジオでは一通り曲を通して、『今日も楽しかったな』と酒を飲んで終わってしまいます。
自分的にはバンド練習をもっと実りのある時間にしたいのですが、どう変えていけばよいのでしょうか?
私のバンドもこれといったバンド練習方法がわからず、
とりあえず曲を合わせてはみるのですが、
合っているか合っていないかも良くわかりません。
社会人で働きながらあくまで趣味でバンドをやっていますが、
それでも貴重なお金と時間を消費しているので現状打破し上達していきたいです。
スタジオでは何を意識して練習していけばよいのでしょうか?
バンドを組んでスタジオ借りて練習に励んでいても、どうもバンドが上達しない。
スタジオではいつも同じ曲をひたすらに順番に通し時間が来たら『今日も楽しかったね』と特に振り返ることもなく練習終了。
バンド初心者の方はこのようにせっかくスタジオに入っても成果が感じられない事が多いのではないでしょうか?
バンドを組んでスタジオを利用し始めると最初は音を出しているだけで楽しいですが、
次第にそれだけでは物足りなくなってくると思います。
たとえ趣味レベルのバンドであっても限られた時間とお金を消費しているので、上達したいとストイックになっていくのは必然ですよね。
今回はスタジオでの効率的な練習方法を紹介していきます。
目次
バンドがみるみるうちに上達するスタジオでの効率的な練習方法5選
- スタジオに入るその前に、、、まずはしっかり個人練習。
- 爆音注意報!スタジオ内は可能な限り小さな音で練習。
- 練習の様子は必ず録音。演奏中の雰囲気ではなく録音を聴き返して判断。
- 通し練習からの脱却、ブロックごとに部分練習。
- 練習は2~3時間を集中して。途中で休憩も必ず入れよう。
それでは解説していきます!
・スタジオに入るその前に、、、まずはしっかり個人練習。
せっかくバンドでスタジオに入っても、曲の途中で演奏が止まってしまったり、
明らかに音が外れていても間違ったままめちゃくちゃにやり通すといった事が多いです。
何をどこから改善していけばよいでしょうか?
スタジオ内で合わせづらいであったり、やる予定の曲を完遂できないというのは、そもそもバンド練習以前に明らかな個人練習不足です。スタジオはバンド練習をする場所であり、メンバーが揃った状態でしかできない確認作業をするべきです。つまり曲の練習は個人練習で各自家でおこなってくるのが当然です。
バンド初心者の方がバンド練習の場でよくやってしまう光景して、
『曲が途中で止まってしまう』『何度やっても合わない』『楽譜や歌詞カードを見ながらとか、座ってないと演奏できない』
という状態でスタジオに臨み、何度その場で繰り返し曲を練習してもまったく合わないといった事が発生すると思います。
そのような、『曲を覚える』『各パートの技術不足』といった部分は、バンド練習のやり方というより、スタジオに入る以前の単なる個人練習不足であることがほとんどです。
まずは大前提ですがスタジオというのはバンド練習をする場所であるべきです。
バンド練習とはバンドメンバーが揃った時にしか確認できない事項、
例えば
- ブレイク、キメがきっちり揃っているか
- イントロ、アウトロなどのブロックごとの練習
- コーラスワーク練習
- アレンジ確認
- ライブリハーサル(ステージアクション、曲間のつなぎ)
などがあげられるのではないでしょうか?
上記の練習を実現するにはメンバー各位が個人練習の段階で曲を確実に覚え、途中でつっかえることもなく、自分の音より周りの音を聴けるぐらい余裕をもって演奏出来る状態が前提です。
曲が弾けない、覚えてない状態でスタジオに臨むという事は、バンドでその曲を練習できないという事。つまり先程説明したブレイクやキメもアレンジ確認もライブリハーサルもバンドでの練習が何一つ出来ません。
さらには『ごめんちょっと自信のないとこ確認させて』とその場で楽譜や歌詞カードを取り出しバンド練習の場で個人練習を始めたり、、、。そんなのはバンドメンバーが集まったスタジオ内でやることではありません。
アマチュアであれば社会人との二足の草鞋でバンド活動しているでしょうし、忙しい中スケジュールを合わせ、お金を出しあって練習する貴重な時間です。
一生懸命やってきた他のメンバーからしたら『それぐらい家でやってこいよ!』と言いたくもなります。
バンド練習の本来の目的を忘れず効率的な練習ができるよう、自パートの演奏は個人練習の段階で克服しスタジオに臨みましょう。
バンド練習と個人練習はまったく違うものという事をしっかり認識し、
個人練の段階で曲を弾けるようにしてからスタジオに臨むべきなのですね。
個人練習で解決できることをバンド練習でやっているようでは
時間とお金がもったいないですよね。
スタジオではメンバーが集まった時にしか出来ないことにフォーカスできるよう、
日頃からしっかり個人練習をしていきましょう。
・爆音注意報!スタジオ内は可能な限り小さな音で練習。
バンド練習ではいつもメンバー皆自分勝手な音量で音を出している気がして、、、。
スタジオで効率的に練習するために適切な音量バランスはどのような感じ
でしょうか?
スタジオ内は可能な限り小さい音で練習するのが良いと思います。
ある一定のパートが大きく聴こえたり、あるいは聴こえなかったり、そもそも全体の音量が大きかったりすると聴きたい音が聴き取れず『今の演奏どこが良くてどこがダメか』もわからないですよね。
楽曲の練習に入る前に全体の音量バランスを調整しましょう。
スタジオでのバンド練習を効率的に行うには自分の演奏に必死になるというより、周囲の音を聴き取る事を癖付けしなければなりません。
その為にはある一定のパートだけが大きく聴こえてくるであったり、まったく聴こえないパートがあったり、そもそも全体の音量がデカすぎるという状況ではまともな練習にはなりません。
各パートの基本的なセッティングが終わったら楽曲練習に移る前にかならず全体の音量バランスを調整しましょう。
その際、ボーカルがはっきり聴き取れるぐらいに全体を可能な限り小さい音になるよう調節すると良いと思います。
音量を合わせる基準としては、音量調節が難しいドラムとボーカルに音量調節が容易なベースとギター、その他上物パートが合わせると良いでしょう。
また音には指向性があり、低音は全方面に、高音は一直線に進む性質で、さらにはスタジオの広さやアンプ、スピーカーの向きによっても音の聴こえが変わってきます。
自分の音が聴こえないからといって安易に音量を上げてしまうと、立ち位置によっては強烈に他のメンバーへ爆音で届いてしまいます。
そのような事にならないように最終的にはアンプの向き、立ち位置で全員が聴きやすいバランスを模索、調整していきましょう。
スタジオでは自宅にない大型のアンプやドラムセットがある為、
つい大音量で練習しがちなので気をつけるようにします。
スタジオでは誰か一人でも音量を大きく上げてしまうと、それに便乗して他のメンバーも音量を上げるといった負のループがよくあると思います。
最適な音量で練習すれば周囲の音を聴き取れる環境になり、練習効率も上がると思います。
・練習の様子は必ず録音。演奏中の雰囲気ではなく録音を聴き返して判断。
まだまだバンド初心者なので練習中に自分の演奏に必死になってしまって、周囲の音を聴き取る余裕がありません。また練習後や演奏中に気になった事があって意見交換しても『いや、別に大丈夫でしょ』とか『私ミスってないよ』とか反省点がまとまらず不要な言い争いになり、その繰り返しでいつか口より先に手が出てしまいそうです。
とりあえず握った拳を下げてもらってもよろしいでしょうか(汗)
練習中は必ず録音し、演奏や練習の振り返りは必ず録音を聴き返しながら行いましょう。
かなりの上級者でなければリアルタイムで自分たちの演奏を俯瞰で評価できません。
また演奏中は感情を込めているため『弾けているだろう』という『思い込み』も発生してしまいます。
演奏中では気づけなかった反省点を、録音を聴き返す事で発見することもできます。
スタジオでのバンド練習を録音することは非常に重要です。というか個人練習の段階から録音し自分の演奏を聴き返す習慣をつけておくと良いと思います。
スタジオ内には大抵録音機器があるのでCD-Rで録音したり、外部メディアとの共有がしやすいレコーダーを購入、持参したり、最近はスマホの録音の機能も性能があがっているのでスマホでも全然良いと思います。
演奏中は自分に必死で俯瞰できずに気付いたら曲が終わってるなんてこともあるので(初心者は特に)、直後に聴き返し演奏を振り返る事は非常に重要です。
ライブを経験するようになるとステージ上では気持ちよくカッコよく弾けたつもりでも、ライブ後に録音を聴き返すと『うわぁ、こんなひどい演奏だったのか』と自分が思っていた結果と違うことにショックを受けることがあります。
演奏中は当然感情を込めますので奏者が『こういう音が鳴っているはずだ』という思い込みが発生します。
社会人の方ならわかると思いますが、仕事上でも思い込みが発生してしまうとその場ではミスに気づけませんよね。
周囲に鳴っている実際の音を録音し聴き返す事でその『思い込み』と『現実』のギャップに気付き、客観的な反省点をみつける事が出来るのです。
また、バンド練習でよくある光景として演奏中にちょっとでも気になることがあるとすぐに曲を止めてその場で注意したがる人もいますが、これは発言権の強い人の主観での手直しなので得策ではないと感じます。
これも録音して聴き返す事で解決できます。
『演奏中は気になったけど、録音を確認してみたら聴覚上は問題なかった』
『気になるAさんの大きいミスは、じつはそんなに気にならないBさんの細かいミスによって誘発されていた』
など、より客観視した分析ができるのです。
さらに、バンド活動をしていくと、メンバー以外の外部から演奏の助言を受けることが多々あります。
ライブハウスのスタッフ、バンド仲間、お客さん、今の時代でいうとSNSのリプライやコメント欄などがあげられますね。
普段から自分たちの曲を録音し客観視できていると、そういった自分たちの楽曲に対する様々な意見が本当にバンドにとって妥当であるか、あるいは切り捨て突き通すべきなのかを正しく判断するのにも役に立ったりします。
練習を録音することは、自分たちのサウンドに責任を持つ第一歩だと思います。
スタジオでのバンド練習を録音することによって、改善すべき点が見えて、
一回一回のスタジオが濃密なものに変わるのですね。
自分の音を録音して聴き返すと意外と恥ずかしくて、最初は抵抗、違和感を感じることがあると思います。(ボーカルは特に)しかしそれはいつも周囲に向けて鳴らしているまぎれもない本当の音なので、現実を受け止めることが上達につながるのではと感じます。
・通し練習からの脱却、部分ごとにブロック練習
スタジオでのバンド練習ではいつも同じ曲を順番通りに演奏して、時間が来たら終わり、というのが毎回の流れになっています。
このような練習方法で良いのでしょうか?
スタジオでは時間が限られている為、問題のある箇所を集中して練習するのが効率的といえます。曲の通し練習ばかりしていると何度もやる必要のない箇所にも同時に時間を使う事になります。曲の通し練習も大事ですがあくまで『問題点を把握する為』を目的とし、一曲の中で気になった箇所をブロック練習していくと良いでしょう。
毎回一曲を通して練習し、なんとなく感想を言い合ってもう一回曲を通す、この繰り返しをスタジオでの練習内容にしているバンドが多いのではないでしょうか?
スタジオは限られた時間の中、お金を払って練習する場なので、問題のある箇所を集中して取り組むのが有益で効率的なバンド練習と言えそうです。
一曲を通して練習することもまぎれもなく重要ではありますが、演奏に問題点のない何度もやる必要のない箇所にも同時に時間を使うことになってしまいます。
曲の通し練習は問題点のある箇所を発見する事を目的とし、問題点のある箇所がわかったらそこを集中して練習するようにしましょう。
つまり、
- いったん一曲を通して演奏し録音をする
- 録音を聴き返し、ブロックごと(イントロ、Aメロなど)の問題点を抽出する
- 2の問題点を部分ごとにブロック練習する
- ブロックを繋げていく(イントロからAメロ、AメロからBメロなど)
- ブロック練習が終わったら確認のためもう一度一曲を通す
- 2~5の繰り返し
がスタジオでのおすすめの練習方法です。
また一日に数曲練習するなら、最後にすべての曲を通して復習をしましょう。
例えばその日に3曲練習するとして、1曲目に練習したことが3曲目の練習が終わるころには忘れてしまっている事もあります。
そういった意味ではやはり通し練習も重要ですので、ブロック練習だけしかやらないというのも得策ではないでしょう。
注目するポイントとしては
- ブレイク、キメはばっちり揃っているか
- コーラスワークのハーモニー
- コード進行に違和感、不協和音がないか
を意識して改善点を見つけると良いでしょう。
特にイントロ、アウトロのブロック練習は最重要です。
CDショップやサブスクリプションでフルアルバムを何曲か視聴するとき、イントロの雰囲気で曲を飛ばしたりしませんか?
イントロがイマイチだと曲自体に引き込む事ができないのです。
逆にボーカルが歌っている後ろで一音外したぐらいではまったく痛手にならないことがほとんどです。
イントロを練習する際はしっかりカウントをとって点でバシっと入るイメージが良いと思います。
フワっとした感じで始めると締まりのないスタートでボーカルの歌い出しにも影響するでしょう。
アウトロも同様で、終わり良ければすべて良し、という言葉があるように、曲の途中でミスっても、最後が締まれば自然と拍手が生まれるものです。
フィニッシュの部分はキレ良く余韻まで揃え終わるイメージで、また最後の音を外すと超絶にダサいので集中しましょう。
通し練習ばかりしていましたが、大事なのはどこがいけないのかを明確にし、その部分を重点的に練習することが重要なのですね。とにかく全体を通そうとアワアワしていましたが、短く区切ることで問題点も放置せず都度修正していけるようになりました。
私もそうだったのですが、初心者のうちは一曲を普通のテンポで演奏するのは大変で必ずどこかで詰まったりします。その為、曲をブロックごとに練習し、徐々に繋げ、最終的に一曲通せるよう仕上げていくようにすると良いと思います。
・練習は2~3時間を集中して。途中で休憩も必ず入れよう。
スタジオでのバンド練習は何時間くらい行えばよいのでしょうか?
私たちはメンバー皆社会人で集まれる日が限られているので、一回をなるべく4時間以上の長時間で練習した方が良いと考えていますが、、。
例えばメンバー全員社会人だと多忙ですし、集まれる時に長時間でスタジオに入っていたいと思うのは当然かと思います。しかし、集中力や耳の負担を考えると一回のスタジオは2~3時間が好ましいと思います。そして、身体と耳を休ませる為、かならず途中に休憩を挟んでください。
学生時代の軽音部ならまだしも、社会に出ている大の大人が3~5名でバンドを組むと、バンド練習で集まれる日は限られてきますよね。
そしてその集まれる貴重な一日に長時間予約してがっつり練習したいと誰もが思うのではないでしょうか。
しかしながら、一回のバンド練習時間については集中力や体力の側面から2~3時間がオススメです。
各パートのセッティングと全体のバランス調整に10分~20分ぐらいかかるので1時間ではかなり短いです。
逆にバンドを組む段階や脱退加入時のメンバー選考の軽い顔合わせの時などは1時間がちょうど良かったりします。
持ち曲が少ないうちは3時間では間延びしますので、普段は2時間を基本にし、新曲を完成させる際やライブ前などは3時間にするとかがオススメです。
スタジオによっては4~6時間以上深夜のナイトパックなどもあります。
日中より格安で、スタジオによっては夜食サービスもあったりします。
しかしやはり深夜帯の長時間は体力、集中力が続かない事もあります。
長時間パックを利用する際は長時間をそのまま練習に当てるのではなく、実質2~3時間を集中して行うのが良いです。残った時間は格安な分休憩を長めにとり、また日常的にバンド以外でコミュニケーションを取る時間がないなら、コミュニケーションタイムも含めるように時間配分すると良いと思います。
ともあれ、日常的な利用ではなく、どうしても深夜にしか集まれない時や、気合いで新曲を仕上げたい時などのスポット的な使い方が良いと思います。
そしてどの時間で練習するにしろ、 必ず途中休憩を入れて身体と耳を休めてください。
ドラムとボーカルは身体が楽器のようなものですし、ギターとベースも3kg~5kgあるものを立った状態で肩から不安定に抱えているので、思った以上に体力が消耗されています。
また、大音量や長時間のリスニングは耳鳴り、疲労、さらには永久的な難聴を招くことがありますので、1時間に1回は必ず音を止め、耳を休めるようにしましょう。
集中力を切らさず効率的に練習するには、長時間になりすぎない練習時間の設定と、耳や身体を休める休憩も大事な練習メニューと言えそうですね。
長時間、休憩なしで成果が出ると信じられていたのは一昔前の話ですよね。知識や技術の定着は練習中の短い休憩時間に行われるという説もあるそうです。
練習は2~3時間を目安に集中して行っていきましょう。
・最後に
さて今回は『バンドがみるみるうちに上達するスタジオでの効率的な練習方法5選』を紹介させて頂きました。
スタジオでのバンド練習はメンバーそれぞれ仕事や家庭の合間を縫って予定を合わせ、貴重なお金と時間を消費して練習をしなければなりません。
限られた時間の中にも関わらず、うまく練習が進行できなかったり、何度スタジオに入っても上達が感じられないと気持ちも萎えてきますし、社会人だろうが趣味だろうがある程度はストイックになることも長続きするのには大切であると思います。
今回紹介したスタジオでの効率的な練習方法5選を参考に、ぜひ実りのあるバンド活動に繋げてください!
それではまた次の記事でお会いしましょう。
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